政府が凶作や不作時の供給不足に備えて一定量を買い入れ、保管しているお米「備蓄米」から「古古古米(2021年産)」と「古古米(2022年産)」が放出されることとなり話題を集めています。
特に「古古古米はまずい!」という意見や、「古古古米は家畜の飼料なの?」と疑問に思っている方も多いですよね。
そこで今回は以下の内容で記事をまとめたので、ぜひ最後までご覧ください!
▶備蓄米の古古古米の味や美味しい食べ方
▶古古古米の通常時の利用方法「家畜の飼料」
▶備蓄米の古古古米の放出時期や値段設定
▶備蓄米の古古古米の見分け方
備蓄米の古古古米の味や美味しい食べ方は?

今話題になっている備蓄米の古古古米ですが、気になるのはまずその味や美味しい食べ方ですよね。
結論からお話すると、市場に出回る古古古米の全てが同じ味・品質ではありません。
つまり、
ということがわかりました!
以下で徹底調査した結果をまとめたので、ぜひ参考にしてください!
備蓄米の古古古米の味や香りは?
古古古米の味や香りにはこのような特徴がみられます。
長期保存による酸化で米ぬかのような独特の香り(古米臭)が感じられ、新米特有のツヤやみずみずしさは感じられないようです。
際に食べてみた専門家からは「それなりのおいしさ」「それほど大きな違いはない」という声もあります。
保存状態が良ければ、極端にまずくなるわけではありません。
古古古米と呼ばれる条件や定義はなに?

そもそも古古古米と呼ばれる条件や定義とは何でしょうか?
呼称 | 収穫からの経過年数 |
---|---|
新米 | 0年 |
古米 | 1年 |
古古米 | 2年 |
古古古米 | 3年 |
▶収穫から3年以上経過したお米
1年経過で「古米」、2年経過で「古古米」、3年経過で「古古古米」となります。
▶白米・玄米どちらも対象
白米だけでなく玄米も、収穫からの年数で同じように呼ばれます。
▶公式な法律上の定義ではなく、業界慣習
「古古古米」という呼び方は業界や流通で使われる慣習的な表現であり、食品表示法などで明確に定められているわけではありません。
「古古古米」とは、収穫から3年以上経過したお米を指す呼称で、年数に応じて「古」の字が増えていくのが特徴です。
古古古米の味が保存状態による=「買い手の運」次第?

古古古米の味が保存状態によるということは、買ってからの運次第ってこと?
はい、その通りです。
冒頭でもお伝えしましたが、古古古米の味や品質は保存状態に大きく左右されます。
適切な低温・低湿度で保管されていれば、3年以上経過した米でも大きな劣化は抑えられ、人によっては「意識して食べないと分からない」ほどの品質を保つこともあります。
一方で高温多湿や直射日光など悪い環境で保存されていた場合は、酸化や乾燥が進み古米臭やパサつき、味の劣化が顕著になります。
良い保存状態の古古古米を買うためのポイント
ここまで読んでくださった方たちはきっとこう思っていると思います。

じゃあ良い保存状態の古古古米を買うためのポイントが知りたい!!
ということで、以下にまとめたので参考にしてくださいね!
- 信頼できる販売店・業者を選ぶ
低温・低湿度・遮光など、徹底した温度・湿度管理や密閉保管を行っている業者や、品質管理にこだわる米専門店を選びましょう。
石川商店など一部の専門店では、24時間365日低温倉庫で保管し、品質を維持しています。 - 保存方法の明記や説明がある商品を選ぶ
「低温倉庫保管」「真空パック」「冷蔵保存」など、保存環境が明記されている商品は劣化リスクが低く安心です。
真空保存や密閉容器での管理は、空気や湿気による劣化を防ぎます。 - 精米日や産年、保管期間の情報を確認
精米日や産年が明記されているものを選び、できるだけ精米したてのものを選ぶと、古古古米でも比較的良い状態が期待できます。 - 購入時のパッケージ状態をチェック
パッケージがしっかり密閉されているか、傷んでいないかを確認しましょう。
購入時の袋は空気穴があり保存には不向きなので、購入後は密閉容器や冷蔵保存が推奨されます。 - 大手流通や政府備蓄米の放出品も選択肢
政府備蓄米や大手流通の放出品は、一定の品質管理が徹底されている場合が多いため、安心感があります。
備蓄米の古古古米を取り扱う米専門店はどこ?
現時点で備蓄米の古古古米を取り扱う予定、または検討中の米専門店をピックアップしました。
▶福岡市西区「姪浜小田部米穀店」などの老舗米穀店
実際に備蓄米(古古古米)を仕入れて販売する意向を示している米専門店も報道されています。
▶名古屋の老舗米穀店「伍代目善太郎 小川屋米穀店」
名古屋の創業約100年の老舗米穀店も、備蓄米の取り扱いに前向きな姿勢を見せています。
▶全国の中小スーパーや町のお米屋さん
政府は大手小売だけでなく、今後は中小のスーパーや地域の米専門店にも販売対象を拡大する方針を明言しています。
できることなら米専門店から備蓄米の古古古米を買いたい!と思うかとは思いますが、実際は米専門店の方もこれから備蓄米を店頭に並べるかは食べてからしか判断できないという声も多くあります。

米専門店には今までブランド米を取り扱ってきたプライドがあるから、納得できるものしか販売できないという気持ちもよくわかります。
購入希望の場合は最寄りの米専門店やスーパーに問い合わせるか、店頭に「備蓄米」「2021年産」などの表示があるかを確認してみましょう。
備蓄米の古古古米の美味しい食べ方は?
備蓄米の古古古米をおいしく食べるには、いくつかのコツがあります。
まずは炊飯時の工夫を見ていきましょう!
▶浸水時間を長めにとる
古古古米は水分が少ないため、炊く前に1時間程度、長めに水に浸すことで、ふっくらと炊き上がります。
▶加水量を少し増やす
通常よりも大さじ1〜2杯程度水を多めに入れると、柔らかく炊き上がります。
▶冷水や氷を使う
炊飯器にセットする際に冷水や氷を数個入れると、お米がゆっくりと加熱され甘みが増します。
▶日本酒やみりんを加える
米1合に対して小さじ1〜2杯の日本酒またはみりんを加えると、古米特有の臭いを抑え、甘みを引き出します。
▶丁寧に研ぐ
古米臭が気になる場合は、お米を丁寧に研ぐと効果があります。
▶竹炭や備長炭
一緒に炊飯することで、古米臭を吸着してくれます。
また、古古古米はチャーハンや丼ものなど、しっかりした粒感やあっさりした味が活きる料理に向いています。
【おすすめ料理】
チャーハン、炊き込みご飯、カレー、ハヤシライス、おにぎり、お寿司、お粥 など
これらの工夫を凝らして、備蓄米の古古古米を美味しく食べていきましょう!
古古古米の通常時の利用方法は「家畜の飼料」?

古古古米の通常時の利用方法が「家畜の飼料」というのは本当なのでしょうか?
日本では昭和40年代から、過剰米(古米や古古米、古古古米)を家畜の飼料として利用する行政的な取り組みが大規模に行われてきました。
実際にブロイラー、豚、牛などに対し、古古米や古古古米を玄米や籾米の形で粉砕・配合して飼料として利用する試験が行われ、トウモロコシなどの飼料穀物の代替として十分に活用できることが確認されています。
飼料用として流通させる際には、食品転用を防ぐために変性加工(色素添加や粉砕、香料添加など)が施されることもあります。
現在も備蓄米のうち一定期間を過ぎた古古古米は、主に家畜飼料用として畜産農家などに格安で卸されるのが一般的です。

こうしてみると、そんな古古古米に頼らざるを得ない現状がいかに異常なのかがよくわかりますね。
備蓄米の古古古米の放出時期や値段設定
備蓄米の古古古米の放出時期や値段設定は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
放出時期 | 2025年6月上旬から店頭に流通開始予定 |
備蓄米古古古米の値段設定 | 5kgあたり税込2,160円(税抜2,000円前後) |
新米平均価格 | 5kgあたり約4,200円 |
対象 | 2021年産「古古古米」など約30万トン |
新米に比べると古古古米は約半額で販売される見込みということです。
ちなみに現時点で店頭に並んでいる備蓄米は、主に「去年とおととしに収穫された米(2023年・2022年産)」が中心で、家庭向けにはブレンド米として販売されているケースが多いです。
備蓄米の古古古米の見分け方はある?
備蓄米の古古古米の見分け方はどのようにしたらわかるのでしょうか?
見分け方のポイント | 詳細 |
---|---|
産年表示の確認 | 米袋の「産年」欄を確認し、3年以上前(例:2025年時点で2021年産)の米であれば古古古米。 |
店頭表示 | 「備蓄米」や「2021年産」などの表示があれば該当する可能性が高い。 |
見た目・触感 | 水分が抜けてパサパサ、手に付きにくい。 米粒を噛むとパキッと割れやすい。 |
炊いたときの特徴 | ツヤが少なく、ふっくら感が弱い。 古米臭が感じられることがある |
備蓄米や古古古米であることが明記されていない場合、外見や味だけで完全に見分けるのは困難です。
産年表示が最も確実な判断材料となります。
まとめ
今回は『古古古米はまずいし家畜の飼料?味や美味しい食べ方はある?』について紹介しました。
▶備蓄米の古古古米の味や美味しい食べ方
購入した古古古米がどれだけおいしいかは、買う前の保存環境(買い手にとっては運ゲー)に大きく左右されます。
古古古米の味の具体的な特徴は以下のとおりです。
・粘り気が少なく、粒感が強い
・あっさりした味わい
・独特の香り(古米臭)が出ることがある
・ツヤやみずみずしさが減る
・硬めに炊き上がる
▶古古古米の通常時の利用方法「家畜の飼料」
通常時における古古古米(収穫から3年以上経過した米)の主な利用方法は「家畜の飼料」です。
▶備蓄米の古古古米の放出時期や値段設定
放出時期:2025年6月上旬から店頭に流通開始予定
値段:5kgあたり税込2,160円(税抜2,000円前後)
▶備蓄米の古古古米の見分け方
・産年表示の確認
・店頭表示
・見た目・触感
・炊いたときの特徴
最後までご覧いただきありがとうございました!